homify360°: ロンドンの秘密の家

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Old Workshop, Jack Woolley Jack Woolley Modern houses
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本日紹介したいのはロンドンで行われた少し変わったプロジェクトです。誰かに教えてもらわなければ見過ごしてしまう、むしろその存在を知ることすら不可能であるような住宅なのです。800万人が住むヨーロッパの大都市ロンドンでそんなことが起こりえるのでしょうか?建築家の助けを借りて行われた大工のワークショップを経て、荒廃していた空間がモダンな住宅へと生まれ変わったこのプロジェクト。さっそく見ていきましょう。

隠された入り口

ご覧下さい。街中の歩道のどこにでもあるようなこちらのレンガの壁。ワークショップは19世紀のテラスにつながっていたこのレンガの壁の向こう側で行われました。ほとんどの通行人が完全に見過ごすであろうエントランスがこの壁に開けられています。世界で最も魅力的な街に選ばれたこともあるこのロンドンにおいて、現代の住宅の多様性と独創性を示すユニークな家がこの壁の向こうに存在するのです。

フロアプラン

まず家の全体像を把握する為にフロアプランをご覧下さい。通りから完全に隠されたこの住宅に、どうやって人が住んでいるのか理解出来ると思います。画像の右下にあるのが先ほどのレンガの壁をカットしたエントランス、そしてその先にある階段で居住部分である階下に降りていきます。

シンプルな階段室

シンプルで軽やかな階段は明るく清潔。小さなコンテンポラリーアートギャラリーのような雰囲気で、地下へ向かう通りからたった数メートル入っただけの場所とは思えません。これから目にするものは今まで見てきたものとは全く違う、と期待が高まります。

シンプル&モダンな内部

こちらが新しく構築された地下の居住空間です。以前もサウサンプトンの屋内プールをオフィスへとリノベーションした物件を紹介しましたが、この住宅のリノベーションは更に際立っています。ここが地下であると信じられますか?多く取られた開口部、そして天窓から日光が燦々と射し込む明るく風通しの良い空間です。そして小気味好い白でまとめられたインテリアは、小さく隠されているこのスペースを広々と心地良く感じさせる一方、インダストリアルスタイルの床はここで以前行われたブルーカラーの人々の仕事を称える心意気なのでした。

リサイクルとクリエイティビティ

こちらのモダンで魅力的なキッチンはオリジナルの屋根に使用されていた木材を再利用したもの。解体した木材を完全に乾燥させてからキッチンキャビネットへと新しい命を吹き込みました。リサイクルの域を超えたデザイナーのクリエイティビティとセンスに目を見張ります。このワークショップでは住宅を構成する各種要素もこのキッチン同様に廃棄されるはずだったオリジナルの建物の素材を再利用しています。そして空気循環や熱効率、採光に配慮された環境と住み手に優しい建物として生まれ変わりました。

歩くことの出来る天窓

先述したようにこの天窓が内部に自然光を届ける手段のひとつとして機能しています。上部に設置された小さなテラススペースを損なうこと無く十分な日光を室内へ届けています。このユニークな住宅は、全ての住宅のリノベーションは可能なこと、あなたが望めばどんな家も建てられるということを証明しています。

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