プライバシー確保と明るい室内を両立させる都市部に建つ住まい

Michi Koba Michi Koba
2つの中庭がある家, ARCHIXXX眞野サトル建築デザイン室 ARCHIXXX眞野サトル建築デザイン室 Modern houses
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今回ご紹介するのは都市部に建つ住宅。周囲をマンションやビルに囲まれる都市部ではプライバシー確保が重要となってきます。ARCHIXXX眞野サトル建築デザイン室によって手掛けられたこちらの住まいでは、二つの中庭を挿入することで、周囲からの視線を気にせずに安心して時間を過ごせ、なおかつ光や風の通る心地の良い空間が実現しています。では早速見て行きましょう。

​都市部に建つモダンな住まい

敷地は大阪の都市部にあります。クライアント家族とクライアント父のための住まいで、1階の半分をクライアント父、2階をクライアント家族に割り当てる計画がなされました。ファサードはプライバシーを確保するため外に閉じた都会的でモダンな佇まいです。コンクリートのボックスが積み重なったようなデザインで、夜にはそのボリュームをカットした部分から光が漏れ幻想的な雰囲気を醸し出します。

​利便性を考慮した1階部分

一階部分には独立した倉スペースとビルトインガレージが配置されています。玄関ドアは計3か所設けられ、動線に応じた出入りが可能となっています。モダンなコンクリートの外壁にシックな色合いの木製ドアがアクセントを添えていますね。

​吹き抜けのあるエントランス

室内に入ると広がるのは吹き抜けのある明るく開放的なエントランス。こちらの住まいは古民家を建替えたということもあり、随所に旧家で使用されていた材や建具等が活用されています。このスペースの床も、タタキ仕上げに旧家の沓脱石を合わせたものとなっています。コンクリート造のモダンな住まいであってもこうして新旧をうまく調和させることができると素敵ですよね。

​スキップフロアで空間をゆるやかにゾーニング

エントランスおよび階段部分の様子です。一階のクライアント父の居住スペースと2階のクライアント家族の居住スペースにつながりをもたらすようスキップフロアの空間構成が採用されています。中二階にあるLDKと反対側のプライベートなスペースは吹抜けによってゆるやかにゾーニングされています。開口やガラス面が多く設けられているため、物理的には境界があっても、光が通り視線がつながることで空間に広がりとつながりが生まれています。

​家族が集うリビング

大きな開口からたっぷり光の射し込む明るいリビング。こちらも周囲からの視線を遮断するためコートハウスのように外壁が高く立ち上げられています。シンプルモダンにまとめられた空間に再利用したペンダントライトが映えます。またこちらにはスタディコーナーが設けられ子どもたちがここで作業することも可能です。家族が集い交流できる場です。

​旧家の要素で中庭をさらに魅力的に

プライバシーを確保しながらも明るい室内を実現するためこの住まいには角丸型の大小二つの筒状の中庭が挿入されています。こちらは和室に面し、純和風に仕上げられた中庭の様子。曲線美をもつその壁に映る柔らかな光と影が美しいですね。中央に配された趣ある水盤は旧家にあった灯篭の笠を再利用したものだそうです。 

​室内に光と風をもたらす中庭

中庭を見上げた様子です。切り取られた空の青が印象的ですね。あえて閉鎖的にした壁に小さな窓が散りばめられています。ここから光や風が内部にもたらされ、快適な室内環境が保たれます。

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